GPU搭載スーパーコンピュータ、 世界最高クラスのパフォーマンスと効率を最新のGreen500ランキングで実証
2010年11月18日 - SC10、ニューオーリンズ -NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、世界トップクラスのエネルギー効率を誇るスーパーコンピュータのリスト、「Green500」のトップ10に入ったペタフロップのシステムは、NVIDIA® Tesla™ GPUを搭載していたもののみであったと発表しました。
トップ10に入ったGPU搭載ペタフロップ・システムは、2位となった、東京工業大学のTsubame 2.0です。
ヴァージニア工科大学コンピュータ・サイエンス学科准教授でGreen500を始めたウーズン・フェン氏は、次のように述べています。「Green500でGPUスーパーコンピュータが上位に食い込んだということは、GPUとCPUの両方を使用するヘテロジニアスなシステムが最高クラスのパフォーマンスとかつてないほどのエネルギー効率を両立するシステムであることの証明だと言えます。」
GPUは、世界トップクラスのスーパーコンピュータを支える技術として急速に普及しつつあります。数百個もの並列プロセッサ・コアを持つGPUは、大きな計算処理を細かく分割し、同時並行に処理することができます。この結果、1ワットあたりのパフォーマンスとして測定される総合的なシステム効率が大きく向上するのです。「Top500」に登場したヘテロジニアスなアーキテクチャをベースとしたスーパーコンピュータは、ヘテロジニアスでないシステムと比較して電力効率が平均で3倍近くにも達します。
トップ10には、このほか、Tesla GPUベースのシステムがもう3台、ランキングされました。3位、9位、10位に米国のNCSA(National Center for Supercomputing Applications)とジョージア工科大学、そして日本の国立環境研究所が入ったのです。11位、12位、13位にも、オーストラリアのCSIROと天津(中国)のTianhe-1A、深せん(中国)のNebulaeが入りました。
トップ10に入ったシステムは、以下のとおりです(太字がGPU搭載システム)。
順位 | 設置場所 | LINPACK結果 | Tesla GPUの個数 | メガフロップス/ワット |
1 | IBM Research | 653 テラフロップス | n/a | 1684 Mflops/watt |
2 | 東京工業大学GSICセンター | 1.192 ペタフロップス | 4200 | 948 Mflops/watt |
3 | NCSA | 336テラフロップス | 128 | 933 Mflops/watt |
4 | 理化学研究所AICS | 58 テラフロップス | n/a | 828 Mflops/watt |
5 | ユーリッヒ研究センター | 45 テラフロップス | n/a | 773 Mflops/watt |
6 | レーゲンスブルク大学 | 45 テラフロップス | n/a | 773 Mflops/watt |
7 | ヴッパータール大学 | 45 テラフロップス | n/a | 773 Mflops/watt |
8 | フランクフルト大学 | 94 テラフロップス | n/a | 741 Mflops/watt |
9 | ジョージア工科大学 | 64 テラフロップス | 360 | 677 Mflops/watt |
10 | 国立環境研究所 | 74.84テラフロップス | 320 | 636 Mflops/watt |
今週、ニューオーリンズで開催されているSC’10会議には、Green500にランキングされたスーパーコンピューティング・センターを代表する人々が大勢集まっており、以下のようなコメントが寄せられました。
コメント:
「Tsubame 2.0の目標は、消費電力をできるかぎり抑えてペタフロップのパフォーマンスを実現することでした。その目標を実現できるただ一つの方法が、TeslaベースのGPUスーパーコンピュータとすることだったのです。」
-東京工業大学、松岡聡教授
「Keenelandは、研究用から産業用まで、幅広いソフトウェア開発の基礎として豊富な実績を有しています。それを、GPU搭載のヘテロジニアスなアーキテクチャで使用することにより、我々は、高いエネルギー効率でエクサスケール・コンピューティングを実現する道を拓こうとしているのです。」
-ジョージア工科大学、オークリッジ国立研究所、ジェフリー・ベッター(Jeffrey Vetter)博士
「GPUのおかげで、オーストラリアで最速かつ効率がもっとも高いスーパーコンピュータを開発することに成功しました。この計算資源により、今後、研究のペースが大幅に高まるものと期待されます。」
-オーストラリアCSIRO、ガレス・ウィリアムズ(Gareth Williams)博士
「Tesla GPUは消費電力1ワットあたりの性能が優れていることから、最近のスーパーコンピューティングで注目のアーキテクチャとなりました。これは、今回、ペタフロップの能力を持つシステムでトップ10に入ったのがGPUスーパーコンピュータのみだったことからも明らかです。今年のGreen500にランキングされたスーパーコンピュータ・センターは、いずれも、すばらしい仕事をされたと思います。」
-NVIDIA Tesla事業担当ジェネラルマネージャー、アンディ・キーン(Andy Keane)
リンク:
NVIDIA Tesla高性能GPUコンピューティング製品の詳しい情報:
//www.nvidia.co.jp/object/tesla_computing_solutions_jp.html
Green500のサイト:
//www.green500.org/home.php
「Green500」に関するCSIROHの動画:
//www.youtube.com/watch?v=BV5cSswg9uE
NVIDIA Research、スティーブ・ケクラー(SteveKeckler)によるSC’10会議の報告://cacm.acm.org/blogs/blog-cacm/101867-sc10-dally-keynote-heterogeneous-computing-systems/fulltext
NVIDIA について
NVIDIAは、1999年にグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を発明した時、コンピュータグラフィックスのパワーを世界に目覚めさせました。それ以来、ポータブルメディアプレイヤーからノートブック、ワークステーションまで幅広い範囲におけるインタラクティブなグラフィックス機器で、継続的かつ驚異的なビジュアルコンピューティングの新しい標準を創り上げてきました。NVIDIAのプログラム可能なGPUの専門的技術は、費用のかからない安価な、そして幅広いアクセスができるスーパーコンピュータによる並列処理の進歩を続けています。米国で保有する特許は1,600以上で、近代的なコンピューティングの基礎となった発見や設計に関するものもあります。より詳しい情報については、www.nvidia.com あるいは日本語サイト//www.nvidia.co.jpをご覧ください。
本参考情報に記載されている記述の中には、NVIDIA GPU、モダンコンピューティング上の会社 特許による利点、特徴、影響など、これらに限らず、将来予測的なものが含まれており、予測 とは大幅に異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。これらのリスクと不確実性に関してはこれらに限らず、より効率かつ迅速な技術開発、並列処理におけるCPUの採用、デザイン、製造、あるいはソフトウェアの欠陥、技術開発および競合による影響、ユーザの嗜好および需要の変化、競合製品のユーザの採用、業界標準およびインターフェースの変更、システムを統合する際の当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスの損失などがあり、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-Kの2010年8月1日を末日とする四半期レポートなど、米証券取引委員会(SEC)に提出されているNVIDIAの報告書に適宜記載されます。これらの将来予測的な記述は発表日時点での見解に基くものであり、NDIVIAはこれらの記述を更新する一切の義務を負いません。
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