新しいDRIVE PX 2-ディープラーニング機能とスーパーコンピューティング能力で 車両周辺環境の検出やナビゲーションを実現
2016年1月4日 - ネバダ州ラスベガス、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (CES) -NVIDIA(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、自律走行車の開発競争を加速するため、世界一パワフルな車載人工知能エンジンのNVIDIA DRIVE™ PX 2をリリースしました。
DRIVE™ PX 2を使うと、自律走行に伴う複雑な部分に人工知能で対処できます。先進のNVIDIA GPUを使ったディープラーニングで、車両を囲む状況を全方位にわたって認識し、車両の位置を正確に把握するとともに、安全かつ乗り心地のよい走行コースを算出することができるのです。
NVIDIAの共同創立者兼CEO、ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)は、次のように述べています。「運転者というのは、とても複雑な世界に対応しているものなのです。人工知能とGPUが進歩したおかげで、ついに、自律走行の自動車というとても難しい課題にも取り組めるようになりました。」
「ディープラーニングやスーパーコンピューティングが急速に進歩していますが、その中心にあるのがNVIDIAのGPUです。我々は、これらを活用して未来の自律型ビークルを実現する頭脳、油断することのない頭脳、最終的には人間以上に周囲の状況を認識できる頭脳を開発しようとしています。自律走行車が完成すれば安全性が高まりますし、便利な移動サービスも新しく登場するでしょう。都市計画もかつてないほど美しいものが登場する可能性があります。よりよい未来のためのパワフルな力がもたらされるのです。」
1秒24兆回のディープラーニング演算
DRIVE PX 2は、NVIDIAのパートナーである自動車関連企業にオープンな開発プラットフォームを提供するためのもので、150 MacBook Prosに匹敵するほどディープラーニングの処理能力が長けています。
DRIVE PX2には次世代型のTegra®プロセッサ2個に加え、Pascal™アーキテクチャ採用の次世代GPUが2個搭載されており、1秒間に24兆回もの演算を可能にします。この演算能力は、ディープラーニングによるネットワーク推論に用いられる計算を高速化し、その演算能力は旧世代製品の10倍以上にあたります。
DRIVE PX2のディープラーニングは、日々の運転における予測不可能な路上の破損、不規則な運転者や工事現場など周囲の状況を正確に把握することができます。特に、雨や雪、霧など気象条件が悪い場合や日の出、日没、暗闇など光の条件が悪い場合に従来型手法とは比べものにならないほどの真価を発揮します。
自律走行車におけるディープラーニング
自律走行車には周囲の状況を正確に把握する為に様々なセンサなどが必須です。DRIVE PX 2なら、12個のビデオ・カメラ、LIDAR、レーダ、超音波センサなどを処理できます。車両の現在位置を正確に特定するとともに、車両周囲の障害物を認識し、そのなかで安全に走行できる最適経路を算出することができます。
この複雑な処理を可能にするのが自律走行車の開発および実験をソフトウェア・ツール、ライブラリ、モジュールにて加速するNVIDIA DriveWorks™です。センサのキャリブレーションから周囲データの取得、センサ・データの同期、記録、処理にいたるまで、DriveWorksなら、さまざまなアルゴリズムを組み合わせたパイプラインをDRIVE PX 2に用意された専用プロセッサと汎用プロセッサで処理し、センサ・データのストリームを効率的に管理することができます。自律走行に必要なソフトウェア・モジュールは、物体の検出、分類、分割から位置のマッピング、経路探索まで、すべて用意されています。
エンドツーエンドの自律走行プラットフォーム
NVIDIA DIGITS™とDRIVE PX2で構成されるエンドツーエンドのソリューションをNVIDIAは提供します。これはディープ・ニューラル・ネットワークのトレーニング、およびそのネットワークを車体へ出力するまでをサポートいたします。
DIGITSは、ディープ・ニューラル・ネットワークの開発、トレーニング、可視化が行えるツールで、NVIDIA GPUベースのシステムならパソコンでもスーパーコンピュータでも、あるいはAmazon Web Services、さらには、つい先日発表されたFacebook Big Sur Open Rack互換ハードウェアでも使うことができます。トレーニングが完了したら、そのニューラル・ネットワーク・モデルを車載のNVIDIA DRIVE PX 2で動かすわけです。
急速に進む市場への浸透
NVIDIAが第1世代のDRIVE PXをリリースした昨年夏以来、自動車メーカー、ティア1サプライヤ、開発者および研究機関など50を超える組織がNVIDIAの人工知能プラットフォームを採用し、自律走行機能の開発を進めています。その機能、性能、および導入後の研究が安定するなど数多く絶賛されています。
「NVIDIAのDIGITSディープラーニング・プラットフォームを使ったところ、4時間もかからず、Ruhr University Bochumの交通標識データベースについて96%以上の精度が得られました。いままでのコンピュータビジョン・アルゴリズムでこのレベルの精度を得るには何年もの開発期間が必要だったことを考えると、我々は光のスピードで開発ができたと言えるでしょう。」
――アウディ社アーキテクチャ・ドライバ支援システム部門ディレクタ、マティアス・ルドルフ(Matthias Rudolph)氏
「BMWでは、自律走行から製造段階の品質検査にいたるまで、自動車のさまざまなユース・ケースにディープラーニングが適用できないか、研究を進めています。そのためには、大量のデータによるディープ・ニューラル・ネットワーク・モデルのトレーニングが短期間で行えなければなりません。NVIDIA GPUノードを持つクラスタとDIGITSのようなソフトウェア・ツールを使ったところ、すばらしい成果を挙げることかできました。」
――米国BMWグループ・テクノロジ・オフィス代表、ウエ・ヒゲン(Uwe Higgen)氏
「ディープラーニングのおかげで、従来型のコンピュータビジョンでは不可能だったレベルまで車両の環境認識能力を大きく引き上げ、人間に近づけることに成功しました。」
――ダイムラー社ビークル・オーメーション部門ディレクタ、ラルフ・G・ハートウィッチ(Ralf G. Herrtwich)氏
「NVIDIA DIGITSにおけるディープラーニングのおかげで、歩行者検出アルゴリズムのトレーニング効率が30倍になりました。いまは、NVIDIA DRIVE PXに向けて、さらなる試験と開発を進めています。」
――フォード・リサーチ&イノベーション・センタのテクニカル・ディレクタ、ドラゴス・マチューカ(Dragos Maciuca)氏
DRIVE PX 2開発プラットフォームの一般販売は2016年第4四半期を予定しています。アーリー・アクセス開発パートナーには、第2四半期に供給を開始する予定です。
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NVIDIAについて
1993年以来、NVIDIA(NASDAQ: NVDA)は、ビジュアル・コンピューティングという芸術的な科学の世界をリードしてきました。ゲーミング、自動車、データセンターおよびプロフェショナル・ビジュアリゼーションの分野で特化したプラットフォームを提供し続けています。NVIDIAの製品は仮想現実、人工知能、自律走行車の開発においても最新の技術を提供しています。詳しい情報は、//nvidianews.nvidia.com/をご覧ください。
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本プレスリリースに記載されている、NVIDIA DRIVE PX2、NVIDIA DriveWorksの性能と利益;GPUおよび人工知能が与える影響力;深層学習およびスーパーコンピューティングの核となるNVIDIA GPU;深層学習およびスーパーコンピューティングの進化が与える影響;自律走行車の影響力および利益;深層学習の能力;NVIDIA DIGITSの性能;DRIVE PX2開発プラットフォームの提供、の影響・利益に関する内容は将来予測的なものが含まれており、予測とは大幅に異なる結果が生じるリスクと不確実性を伴っています。かかるリスクと不確実性は、世界的な経済環境、サードパーティーに依存する製品の製造・組立・梱包・試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、当社製品やパートナー企業の製品の市場への浸透、デザイン・製造あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェースの変更、システム統合時に当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、その他のリスクの詳細に関しては、Form10-Qの2015年10月25日を末日とする四半期レポートなど、米証券取引委員会(SEC)に提出されているNVIDIAの報告書に適宜記載されます。SECへの提出書類は写しがNVIDIAのウェブサイトに掲載されており、NVIDIAから無償で入手することができます。これらの将来予測的な記述は発表日時点の見解に基づくものであって将来的な業績を保証するものではなく、法律による定めがある場合を除き、今後発生する事態や環境の変化に応じてこれらの記述を更新する義務をNVIDIAは一切負いません。
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