Project G-Assist: GeForce RTX™ AI PC による AI アシスタント、2 月に NVIDIA アプリに登場

NVIDIA は 6 か月前の Computex で、Project G-Assist を披露しました。この技術デモンストレーションでは、AI アシスタントがゲーマー、クリエイター

などの PC 体験を向上させる可能性を垣間見せることができました。G-Assist System Assistant 機能の初期リリースが 2 月に NVIDIA アプリを通じて GeForce RTX ユーザーに提供されることを喜んで発表します。

最新の PC はより高性能になる一方で、操作はますます複雑化しています。

ユーザーは、PC を最高のパフォーマンスになるよう設定する際、GPU、CPU、モニター、マザーボード、周辺機器など、1 兆以上のハードウェアとソフトウェアの設定の組み合わせに直面します。このような体験を簡素化するために、NVIDIA は GeForce RTX AI PC 上でローカルに動作する実験的な AI アシスタントである Project G-Assist を開発しました。G-Assist は、ゲームやシステム設定の最適化、フレームレートやその他の主要パフォーマンス統計情報のチャート化、照明などの周辺機器の制御など、PC の幅広い設定を基本的な音声コマンドやテキストコマンドで実行できます。

Project G-Assist System Assistant

Project G-Assist は、特別に調整された小規模言語モデル (SLM) を使用して、自然言語による指示を効率的に解釈し、NVIDIA およびサードパーティ製のさまざまな PC API を呼び出し、PC 上でアクションを実行します。

G-Assist は、システム上のボトルネックの緩和、電力効率の向上、ゲーム設定の最適化、GPU のオーバークロックなど、リアルタイム診断と推奨を提供できます。

 

FPS、遅延、GPU 使用率、温度など、さまざまなパフォーマンス指標をチャート化してエクスポートすることができます。

 

使用中の PC または、GeForce RTX GPU 上の NVIDIA ソフトウェアに関する質問に答えることができます。

さらに G-Assist は、簡単なコマンドで選択した周辺機器やソフトウェア アプリケーションを制御することもきます。これによりユーザーは対応する Logitech G、Corsair、MSI、Nanoleaf デバイスでベンチマークやファンの速度調整、照明を変更することができます。

 

G-Assist は NVIDIA アプリのオーバーレイとして利用でき、ユーザーはチャット インターフェイスにコマンドを入力したり、プッシュ トゥ トークのホットキーを長押しして G-Assist と会話したりできます。

オンデバイス AI

クラウドホスト型大規模 AI モデルは、オンライン アクセスと有料のサブスクリプションが必要になるのに対し、G-Assist は GeForce RTR TX GPU 上で動作します。つまり、応答性が高く、無料で、オフラインでも動作するということです。

G-Assist は内部では 30 億のパラメーターを持つ Llama ベースの Instruct モデルを使用しており、言語理解を現在の大規模 AI モデルの 1% にも満たないごくわずかなサイズに抑えています。これにより、G-Assist は幅広い RTX ハードウェア上で優れたパフォーマンスを発揮できます。SLM の研究は急速に進んでおり、これらのコンパクトモデルは数か月ごとに機能と効率性がますます向上しています。

G-Assist に対して、プロンプトでグラフィック設定の最適化や GPU 温度の確認を要求すると、RTX GPU は一時的にその処理能力の一部を AI 推論に割り当てます。ゲームや別の GPU 負荷の高いアプリケーションを実行している場合、その数秒の間に一時的にレンダリング レートが低下することがあります。G-Assist のタスクが完了すると、GPU はゲームやアプリに再びフル パフォーマンスを提供します。

パートナーおよびコミュニティ MOD マニア向けアシスタントを強化

G-Assist はゲーム開発者が NPC に命を吹き込むのに使用する AI 技術である NVIDIA ACE を基盤にしています。OEM と ISV はすでに ACE テクノロジを活用して G-Assist のようなカスタム AI アシスタントを作成しています。

MSI は CSE にてMSI Center と MSI Afterburner に組み込み AI アシスタントを可能にするように設計された「AI Robot」エンジンを発表しました。Logitech は ACE を使用して、配信者とチャットしたり、ゲームプレイに関するコメントができるインタラクティブなアバターを搭載した「Streamlabs Intelligent AI Assistant」を開発しました。また HP は Omen Gaming Hub の AI アシスタント機能に ACE を活用する取り組みを進めています。

NVIDIA では業界パートナー以外にも、このフレームワークを広範な AI コミュニティに公開しています。CrewAI、Flowise、LangFlow などのツールでこのサービスを活用することができ、ゲーム愛好家や開発者は Function calling 機能を低コードのカスタマイズ可能な言語処理ワークフロー、AI アプリケーション、エージェンティック フローに統合できるようになります。

G-Assist 自体はコミュニティによって拡張できるように設計されています。NVIDIA は、G-Assist に追加機能を教える「プラグイン」を作成するためのサンプルを GitHub レポジトリで公開します。改造マニアはシンプルな JSON 形式で機能を定義し、それを NVIDIA に提出して審査を受けることで採用される可能性があり、他のユーザーもこれらの新機能を利用できるようになります。プラグインはマージする前に、指定されたディレクトリに配置し G-Assist が読み込んで解釈できるようにすることでローカルでテストできます。

プラグインの構築、共有、読み込み方法の詳細については G-Assist のリリース時に GitHub リポジトリでドキュメントが公開される予定です。ゲーム コミュニティがどのようなアイデアを生み出すのか、今から待ちきれません。

Project G-Assist: 2 月に NVIDIA アプリに登場

2013 年、NVIDIA はワンクリックでスムーズなゲームプレイを自動的に設定する OPS (Optimal Playable Settings / 最適なプレイ設定) を備えた GeForce Experience を発表し、これまで何千万人ものゲーマーが「最適化」をクリックしてきました。

今日、AI は RTX AI PC とインテリジェントにやり取りし最適化する新たな方法を解き放ちました。Project G-Assist は 2 月のリリース後は、NVIDIA アプリの「ホーム」タブの「Discover」セクションに新しい項目として表示され、GeForce RTX ユーザーはダウンロードしてインストールできるようになります。

G-Assist のリリースをお待ちいただく間、他の GeForce RTX 50 シリーズの発表をすべてご確認いただき、NVIDIA がどのようにゲームやアプリの体験をさらに向上し、PC 業界を進化させる新しいイノベーションを提供しているのかご覧ください。