NVIDIA、エクサスケール AIコンピューティングのための Mellanox InfiniBandを発表

サーバーおよびストレージパートナーのグローバルエコシステムが、
世界で唯一の完全なIn-Networkアクセラレーションプラットフォームである
NVIDIA Mellanox 400G搭載システムを提供

2020 年 11 月 16 日、カリフォルニア州サンタクララ ー SC20 ー NVIDIA はこのたび、世界のきわめて困難な課題に取り組む AI 開発者と科学研究者に最高速のネットワーク パフォーマンスを提供する、次世代の NVIDIA® Mellanox® 400G InfiniBand を発表しました。

創薬、気候変動研究、ゲノミクスなどの分野でコンピューティングの要件は指数関数的に増大しています。NVIDIA Mellanox 400G InfiniBand は世界で唯一の完全にオフロード可能な、In-Networking Computingプラットフォームで提供されるパフォーマンスの飛躍的な向上により、そのようなワークロードを加速させています。

第7世代のMellanox InfiniBandは、超低レイテンシを実現し、NDR 400Gb/秒のデータ・スループットへと、従来と比べて倍増させるとともに、新しいNVIDIA In-Network Computingエンジンの追加により、さらなる高速化を実現しています。

Atos、Dell Technologies、富士通、Inspur Electronic Information、Lenovo、Supermicro など世界有数のサーバーメーカーが自社エンタープライズ ネットワーク製品に NVIDIA Mellanox 400G InfiniBand ソリューションを統合する予定です。こうしたシステム プロバイダーの取り組みに加え、DDN、IBM Storage などのストレージ インフラストラクチャ パートナーからの幅広いサポートも予定されています。

NVIDIA のネットワーク担当シニア バイス プレジデントであるギラッド シャイナー(Gilad Shainer) は次のように述べています。「NVIDIAのお客様の最重要業務は、AI とますます複雑化するアプリケーションに基づいており、より高速でスマートな、拡張性のあるネットワークが必要とされます。NVIDIA Mellanox 400G InfiniBand のきわめて高いスループットとスマートなアクセラレーション エンジンにより、HPC、AI およびハイパースケール クラウド 基盤で、コストと複雑さを抑えながらかつてないパフォーマンスを実現できます」

本日の発表は、Mellanox InfiniBand が今後も業界で最強の AI スーパーコンピューティング ソリューションとしてさらに優位性を高めていくことを示しています。NVIDIA Mellanox NDR 400G InfiniBandは、スイッチポート密度を3倍にし、AIアクセラレーションパワーを32倍に高めます。さらに、スイッチシステムの双方向総スループットが5倍の1.64ペタビット/秒に向上し、ユーザーがより少ない制約でより大量のワークロードを実行できるようにします。

拡大するワークロードに拡大するエコシステムを
次世代 Mellanox InfiniBand には、世界最大級の科学技術研究機関から早くも関心が寄せられています。

マイクロソフトのAzure HPCとAIのプロダクト責任者であるニッディ チャペル (Nidhi Chappell)氏は次のように述べています。「Microsoft AzureとNVIDIA Networkingとのパートナーシップは、科学者や研究者がスケーラブルなHPCやAIを通じてイノベーションや創造性を推進できるよう支援するという、我々の共通の情熱に由来しています。ハイパフォーマンスコンピューティングの分野で、Azure HBv2 VMは、HDR InfiniBandをクラウドにもたらし、MPI HPCでは8万コアを超えるスケーリングが実証されているMPIカスタマー・アプリケーション向けのスーパーコンピューティング・スケールとパフォーマンスを実現した最初の製品です。さらに、AIの分野における意欲的なニーズを満たすために、Azure NDv4 VMは、GPUあたり200Gb/秒のHDR InfiniBand、VMあたりの相互接続帯域幅の合計が1.6Tb/sの大規模なものを活用し、同じ低レイテンシのInfiniBandファブリックの下で数千のGPUにスケールアップして、AIスーパーコンピューティングをみなさまに提供しています。マイクロソフトは、NVIDIAのMellanox InfiniBand製品ラインの継続的な革新を称賛し、今後も共に強力なパートナーシップを続けていくことを楽しみにしています」

ロスアラモス国立研究所の次世代プラットフォーム チーフ アーキテクトであるスティーヴ プール (Steve Poole) 氏は次のように述べています。「ハイパフォーマンス インターコネクトはエクサスケールや、その先に必要となる、要のテクノロジーです。ロスアラモス国立研究所は最先端の HPC ネットワーク技術を牽引し続けます。NVIDIA とは、ロスアラモスのさまざまなワークロード要件の解決を目指す最新の 400Gb/秒 テクノロジーの評価と解析で協力関係を継続していきます」

ユーリッヒ スーパーコンピューティング センターのトーマス リッパート (Thomas Lippert) 所長は次のように述べています。「エクサスケール コンピューティングの新時代に、研究者や科学者は数学モデリングの壁を越え、量子化学、分子動力学、市民の安全へ応用しようとしています。私たちは次世代の Mellanox InfiniBand を活用し、ヨーロッパでトップクラスの次世代スーパーコンピューターの構築実績を積み重ねていく方針です」

Intersect360 Research の CEO であるアディソン スネル (Addison Snell) 氏は次のように述べています。「InfiniBand は依然として技術革新とパフォーマンスのペースを維持し、最も利用されている HPC および AI システム向けのハイパフォーマンス サーバーとストレージ インターコネクトとして、際立った差別化を示しています。アプリケーションによるネットワーク処理能力の向上が今後も続くと、Mellanox 400G InfiniBand のようなハイパフィーマンス ソリューションに対するニーズは拡大を続け、新たなユースケースや市場を生む可能性があります」

製品仕様と発売時期
オフロード操作は AI ワークロードにとってきわめて重要です。第 3 世代の NVIDIA Mellanox SHARP テクノロジにより、ディープラーニング トレーニング操作をオフロードし、InfiniBand ネットワークで高速化することが可能です。その結果、AI アクセラレーション能力は 32 倍となります。NVIDIA Magnum I/O ソフトウェア スタックと併用すると、従来の枠を超えた科学演算の高速化が可能です。

Mellanox InfiniBandアーキテクチャをベースにしたエッジスイッチは、双方向総スループット51.2Tb/sで、665億パケット/秒以上の画期的な容量を実現します。Mellanox InfiniBandをベースにしたモジュラー・スイッチは、前世代の5倍の1.64ペタビット/秒のアグリゲーションされた双方向スループットを実現します。

Mellanox InfiniBand アーキテクチャは業界標準に基づき、後方互換性および将来の互換性を確保しており、データセンターへの投資を保護します。本アーキテクチャによるソリューションは 2 四半期にサンプル出荷の予定です。

NVIDIA について
1999 年における NVIDIA (NASDAQ 表示: NVDA) による GPU の発明は、PC ゲーミング市場の成長に爆発的な拍車をかけ、現代のコンピューター グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングに革命的変化を起こしました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI (次世代コンピューティング) に火をつけ、世界を知覚し理解することができるコンピューター、ロボット、自律走行車の脳として GPU は機能しています。詳細は、こちらのリンクから: http://nvidianews.nvidia.com/