製造、物流、ヘルスケアにおける人間と機械のコラボレーションを促進
2022 年 9 月 20 日、カリフォルニア州サンタクララ —GTC— NVIDIA は本日、製造、物流、ヘルスケアなどの機密性の高い業界に、高度なセキュリティとプロアクティブな安全性をもたらす高精度エッジ AI 向けの NVIDIA IGX プラットフォームを発表しました。これまで、このような業界では特定のユース ケースに合わせてカスタム構築された高価なソリューションが必要でしたが、IGX プラットフォームは、さまざまなニーズに合わせて簡単にプログラムおよび構成することができます。
安全でセキュアな自律システムのプラットフォームとして、IGX は人間と機械のコラボレーションを向上させます。製造や物流の場合、IGX は高度に規制された物理的な世界の工場や倉庫に、安全性のレイヤーを追加で提供します。医療エッジ AI のユースケースでは、IGX はセキュアで低遅延の AI 推論を提供し、ロボット支援手術や患者モニタリングなど、医療処置用のさまざまな機器やセンサーから瞬時に洞察を得たいという臨床現場の需要に対応します。
NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は次のように述べています。「人間がますますロボットと連携するようになるにつれ、業界は AI とコンピューティングの新しい機能安全基準を設定しています。NVIDIA IGX は、人間と同じ環境で安全に動作可能な、次世代のソフトウェア デファインドの産業用および医療用デバイスを企業が構築するのを支援します」
エッジ AI におけるコンプライアンスを確保する、NVIDIA IGX プラットフォーム NVIDIA IGX プラットフォームは、自律型の産業機械および医療機器のための、世界で最もパワフルでコンパクト、かつエネルギー効率に優れた AI スーパーコンピューターである NVIDIA IGX Orin を搭載した、ハードウェアとソフトウェアの強力なコンビネーションです。
IGX Orin 開発者キットは来年初めに利用可能になり、企業は製品のプロトタイプ作成とテストを迅速に行えるようになります。各キットには、高性能な AI 演算用の GPU と CPU が統合され、また、NVIDIA ConnectX®-7 SmartNIC が搭載されており、超低レイテンシと高度なセキュリティを備えた高性能ネットワーキングを実現します。
ADLINK、Advantech、Dedicated Computing、Kontron、Leadtek、MBX、Onyx、Portwell、Prodrive Technologies および YUAN は、産業および医療機器業界のニーズに合わせて構築された IGX 設計に基づき製品を開発する、最初の組み込みコンピューティング メーカーとなります。
また、さまざまなユース ケースに合わせてプログラムおよび構成できる重要なセキュリティと安全機能を備えた強力なソフトウェア スタックも含まれています。これらの機能により、企業は倉庫や手術室など、人間とロボットが並んで働く環境にプロアクティブな安全性を追加できます。
IGX プラットフォームは、AI ワークフローの開発と展開を最適化し、組織が必要な AI フレームワークとツールにアクセス可能な NVIDIA AI Enterprise ソフトウェアを実行できます。また、NVIDIA は、Canonical、Red Hat、SUSE などのオペレーティング システム パートナーと協力し、プラットフォームにフルスタックの長期サポートを提供する予定です。
また、産業および医療の環境で IGX を管理するために、NVIDIA Fleet Command™ を使用することで、組織は中央のクラウド コンソールからソフトウェアとシステムの更新を安全に OTA で展開できます。
産業用エッジの構築 NVIDIA は IGX プラットフォームを市場に導入するため、幅広い企業のエコシステムと協力しています。
エッジで IGX を使用する最初の企業の 1 つは、産業オートメーションとデジタル化のテクノロジ リーダーである Siemens で、自律型工場の実現に向けて NVIDIA と協力しています。
Siemens はデジタル ツインや産業用メタバースなど、産業用コンピューティング全体にビジネス領域を拡大するために、NVIDIA と協力しています。
このコラボレーションにより、企業は、3D デザインとコラボレーションのための NVIDIA Omniverse™ プラットフォームと、Siemens Xcelerator オープン デジタル ビジネス プラットフォームを活用するプロジェクトを IGX のパワーで強化できるようになります。Siemens の産業グレードのコンピューティング インフラストラクチャを使用して、仮想世界のデジタル ツインから生成されたデータを実際の工場や倉庫で動作するインテリジェント マシンをトレーニングできます。
Siemens は、NVIDIA Metropolis を通じて、エッジベースのアプリケーションに一歩進んだ認識機能を既に追加しています。Metropolis は、工場内の数百万個のセンサーを利用して一連のロボットや IoT デバイスを接続し、産業環境に AI をもたらします。IGX プラットフォーム上で動作するエッジ AI の主要なアプリケーション フレームワークの 1 つです。
Siemens のファクトリー オートメーション担当 CEO のレイナー ブレ―ム (Rainer Brehm) 氏は次のように話しています。「デジタル トランスフォーメーションを促進するための NVIDIA との継続的なコラボレーションの一環として、Siemens は IGX テクノロジを産業用コンピューティング ポートフォリオに導入し、工場での反復作業を減らすと共に、労働者をより適切にサポートします。工場フロアのスマート デバイスをより緊密に接続し、そのデータを生産のためのインテリジェントな機械運用に使用することで、お客様の効率と柔軟性を向上させることができます」
医療環境のためのサポート ヘルスケアの分野では、IGX プラットフォームは医療機器向けのリアルタイムの AI コンピューティング プラットフォームである、NVIDIA Clara Holoscan をサポートします。これにより、毎年 3 億件以上の手術が行われている世界中の手術室に AI アプリケーションを直接提供するための、新しいデバイスの迅速な開発と生産展開が可能になります。
すでに 70 を超える医療機器企業、スタートアップ、医療機関が Holoscan を使用して AI アプリケーションを臨床現場に展開し、医療機器をサービスとしてのソフトウェア ビジネス モデルに進化させています。その中には、次世代の手術システムを構築している Activ Surgical、Moon Surgical、および Proximie があります。Moon Surgical は、Clara Holoscan と IGX を使用することで、次世代手術ロボット アシスタント Maestro のイメージング パイプライン、管理システム、およびハードウェア設計のエンジニアリングにかかる時間を少なくとも 6 か月節約したと述べています。
Moon Surgical の CEO であるアン オスドイト (Anne Osdoit) 氏は次のように話しています。「Maestro の次世代機能を強化するために NVIDIA Clara Holoscan を活用することで、当社は並外れた手術体験を生み出しています。このコラボレーションにより、当社の市場投入までの時間が短縮され、チームは新しい機能とアルゴリズムの開発に集中できるようになりました。私たちは最先端のコンピューティング アーキテクチャが Maestro システムの中心にあると確信しています」
NVIDIA IGX の詳細については、ジェンスン フアンによる GTC 2022 基調講演のリプレイをご覧ください。また、GTC に無料で登録し、NVIDIA や業界リーダーによるセッションにご参加ください。
NVIDIA について 1993 年の創業以来、NVIDIA (NASDAQ: NVDA) は、アクセラレーテッド コンピューティングのパイオニアとして活動してきました。1999年の GPU の発明は、PC ゲーミング市場の成長に拍車をかけ、コンピュータ グラフィックスを再定義し、現在の AI 時代の火付け役となりました。NVIDIA は現在、データセンター規模の製品を提供するフルスタック コンピューティング企業であり、産業のあり方を大きく変えています。詳細は、こちらのリンクから:https://nvidianews.nvidia.com/
NVIDIA IGX、NVIDIA IGX Orin、NVIDIA AI Enterprise ソフトウェア、NVIDIA Fleet Command、NVIDIA Omniverse プラットフォーム、NVIDIA Metropolis、NVIDIA Clara Holoscanなど NVIDIA の製品およびテクノロジの利点、性能、影響および入手可能性、産業界が設定する AI およびコンピューティングにおける新たな機能安全基準、ADLINK、Advantech、Dedicated Computing、Kontron、Leadtek、Onyx、MBX、Portwell、Prodrive Technologies および YUANなどの組み込みコンピューター メーカーが IGX 設計をベースとした製品を構築すること、NVIDIA と Canonical、Red Hat、SUSE および Siemens が協業することの利点、性能および影響に関する記述を含め (ただし、これらに限定されません)、本プレスリリースに記載されている記述の中には、将来予測的なものが含まれており、予測とは著しく異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。かかるリスクと不確実性は、世界的な経済環境、サードパーティに依存する製品の製造・組立・梱包・試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、NVIDIA 製品やパートナー企業の製品の市場への浸透、デザイン・製造あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザーの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェイスの変更、システム統合時に NVIDIA 製品および技術の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-K での NVIDIA のアニュアル レポートならびに Form 10-Q での四半期レポートなど、米証券取引委員会 (SEC) に提出されている NVIDIA の報告書に適宜記載されます。SEC への提出書類は写しが NVIDIA の Web サイトに掲載されており、NVIDIA から無償で入手することができます。これらの将来予測的な記述は発表日時点の見解に基づくものであって将来的な業績を保証するものではなく、法律による定めがある場合を除き、今後発生する事態や環境の変化に応じてこれらの記述を更新する義務を NVIDIA は一切負いません。
© 2022 NVIDIA Corporation. All rights reserved. NVIDIA、NVIDIA ロゴ、ConnectX、NVIDIA Clara、 NVIDIA Fleet Command、およびNVIDIA Omniverseは、米国およびその他の国々の NVIDIA Corporation (エヌビディア コーポレーション) の商標かつ/あるいは登録商標です。その他の会社名や製品名についても、それらに関連付けられる各会社の商標である可能性があります。製品の特徴、価格、発売予定および仕様は、予告なしに変更されることがあります。