NVIDIA、オーストラリアの Pawsey Supercomputing Centre で量子コンピューティングの探求を加速

NVIDIA Grace Hopper Superchip によってターボチャージされた NVIDIA CUDA Quantum プラットフォームを使用して、科学者たちが最先端の量子コンピューティング シミュレーションを実行

シドニー - SCA2024 - 2024 年 2 月 19 日 – NVIDIA は本日、オーストラリアの Pawsey Supercomputing Research Centre が、NVIDIA Grace Hopper Superchip によって高速化された NVIDIA CUDA Quantum プラットフォームを National Supercomputing and Quantum Computing Innovation Hub に追加し、量子コンピューティングにブレイクスルーをもたらす研究を促進することを発表しました。

パースを拠点とする同センターの研究者は、強力なシミュレーション ツールや、ハイブリッド CPU、GPU、QPU システムをプログラムする機能を備えたオープンソースのハイブリッド量子コンピューティング プラットフォームである CUDA Quantum や、量子コンピューティング ワークフローを高速化するための最適化されたライブラリやツールを含む NVIDIA cuQuantum ソフトウェア開発キットを活用する予定です。

NVIDIA Grace Hopper Superchip は、NVIDIA Grace CPU と Hopper GPU のアーキテクチャを組み合わせたもので、アクセラレーター上で高忠実度かつスケーラブルな量子シミュレーションを実行し、将来の量子ハードウェア インフラストラクチャとのシームレスなインターフェイスを実現するための極めて高い性能を提供します。

NVIDIA の HPC および量子担当ディレクターである ティム コスタ (Tim Costa) は、次のように述べています。「ハイ パフォーマンス シミュレーションは、アルゴリズムの発見やデバイスの設計から、エラー訂正、キャリブレーション、そして制御に対する強力な手法の開発まで、量子コンピューティングにおける最大の課題に取り組む研究者にとって極めて重要です。CUDA Quantum はNVIDIA Grace Hopper Superchip とともに、Pawsey Supercomputing Research Centre のようなイノベーターが、これらの重要なブレイクスルーを達成し、有用な量子統合スーパーコンピューティングへのタイムラインを加速することを可能にします」

Pawsey のエグゼクティブ ディレクターである Mark Stickells 氏は、次のように述べています。「Pawsey Supercomputing Centre の研究およびテストベッド施設は、オーストラリア全土だけでなく、世界の科学的探求の発展に貢献しています。NVIDIA の CUDA Quantum プラットフォームによって、我々の科学者たちは、量子コンピューティング研究における可能性の限界を押し広げることができます」

オーストラリア連邦科学産業研究機構 (Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation 科学研究担当オーストラリア政府機関) は、量子コンピューティングによる国内市場価値は、年間 25 億ドルの収益に相当し、2040 年までに 1 万人の新規雇用を創出する可能性があると見積もっています。これを達成するためには、量子コンピューティングを天文学、生命科学、医学、金融などの他の科学分野に応用する必要があります。

量子コンピューティングの限界に挑む
Pawsey は、従来のハイ パフォーマンス コンピューティング システムから量子ワークロードを直接実行するシステムを導入し、その処理能力を活用するとともに、量子デバイスを使用して計算効率を向上させ、計算を古典カーネルと量子カーネルにインテリジェントに分割するハイブリッド アルゴリズムを開発する予定です。量子機械学習、化学シミュレーション、電波天文学の画像処理、金融分析、バイオインフォマティクス、特殊な量子シミュレーターなどが研究対象となり、まずは様々な量子変分アルゴリズムが研究されます。

Pawsey は、NVIDIA MGX プラットフォーム モジュール式アーキテクチャに基づく NVIDIA Grace Hopper Superchip ノードを 8 台導入しています。GH200 Superchip は、NVIDIA NVLink-C2C チップ インターコネクトを使用して、Arm ベースの NVIDIA Grace CPU と NVIDIA H100 Tensor コアGPU を同じパッケージに統合することで、従来の CPU から GPU への PCIe 接続を不要にします。

これにより、GPU と CPU 間の帯域幅が最新の PCIe テクノロジと比較して 7 倍向上します。さらに、テラバイト級のデータを扱うアプリケーションのパフォーマンスが最大 10 倍向上し、世界で最も複雑な問題を解決するためのかつてないパワーを量子分野の研究者に提供します。

Pawsey は、NVIDIA Grace Hopper プラットフォームが、オーストラリアの量子コミュニティーだけでなく、国際的なパートナーにも利用できるようにすることを約束します。

NVIDIA について
1993年の創業以来、NVIDIA(https://www.nvidia.com/ja-jp/) (NASDAQ: NVDA) はアクセラレーテッド コンピューティングのパイオニアです。同社が 1999 年に発明した GPU は、PC ゲーム市場の成長を促進し、コンピューター グラフィックスを再定義して、現代の AI の時代に火をつけながら、各種産業のデジタル化を後押ししています。NVIDIA は現在、業界を再形成しているデータセンター規模の製品を提供するフルスタック コンピューティング企業です。詳細は、こちらのリンクから:https://nvidianews.nvidia.com/

本プレスリリースに含まれる特定の記述には、以下のような記述が含まれますが、これらに限定されるものではありません:NVIDIA CUDA Quantum プラットフォーム、NVIDIA Grace Hopper Superchip、NVIDIA cuQuantum、NVIDIA MGX モジュールアーキテクチャ、NVIDIA Grace CPU、NVIDIA H100 Tensor コア GPU、そして NVIDIA NVLink-C2C インターコネクトなどの NVIDIA の製品および技術の利点、影響、性能、機能、および可用性、また、量子コンピューティングがもたらす国内市場の機会や、新たな雇用を創出する可能性については、リスクや不確定要素を伴う将来の見通しに関する記述であるため、予想と大きく異なる結果となる可能性があります。かかるリスクと不確実性は、世界的な経済環境、サード パーティに依存する製品の製造、組立、梱包、試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、NVIDIA 製品や協業企業の製品の市場への浸透、デザイン、製造あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザーの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェイスの変更、システム統合時に NVIDIA 製品および技術の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-K での NVIDIA のアニュアル レポートならびに Form 10-Q での四半期レポートなど、米証券取引委員会 (SEC) に提出されている NVIDIA の報告書に適宜記載されます。SEC への提出書類は写しが NVIDIA の Web サイトに掲載されており、NVIDIA から無償で入手することができます。これらの将来予測的な記述は発表日時点の見解に基づくものであって将来的な業績を保証するものではなく、法律による定めがある 場合を除き、今後発生する事態や環境の変化に応じてこれらの記述を更新する義務を NVIDIA は一切負いません。

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