NVIDIA Omniverse が科学者に宇宙探索のためのポータルを開く

3D シミュレーションおよびコラボレーション プラットフォームが NVIDIA A100 および H100 システムをサポート。NVIDIA Modulus、NeuralVDB、IndeX、Kitware の ParaView への接続によりエコシステムが HPC に拡大、科学的発見を Million-X スケールに加速

2022 年 11 月14 日、ダラス — SC22 — NVIDIA は本日、メタバース アプリケーションを構築および運用するためのオープン コンピューティング プラットフォームである NVIDIA Omniverse™ が、主要な科学計算可視化ソフトウェアに接続し、NVIDIA A100 および H100 Tensor コア GPU を搭載したシステムで新しいバッチ レンダリング ワークロードをサポート可能になったと発表しました。

さらに NVIDIA は、大規模な Omniverse デジタル ツインを強化するように設計されたコンピューティング システムである NVIDIA OVX™ と、Software-as-a-Service (SaaS) および Infrastructure-as-a-Service (IaaS) である Omniverse Cloud によって実現される、ハイ パフォーマンス コンピューティング コミュニティ向けの完全にリアルタイムの科学および産業用のデジタル ツインも発表しました。

Omniverse は現在、ビデオや画像のレンダリング、合成 3D データの生成など、AI や HPC のトップ研究者、科学者、エンジニアが既存の A100 または H100 システムで実行できるバッチ ワークロードをサポートしています。

NVIDIA はさらに、HPC コミュニティのためのよりシームレスでコラボレーティブナなワークフローを促進するために、可視化アプリケーションの Kitware’s ParaView、ボリューム レンダリング用の NVIDIA IndeX®、物理 ML モデルを開発するための NVIDIA Modulus、大規模なスパース ボリューム データ表現用の NeuralVDB などの一般的な科学計算ツールへの接続も発表しました。

NVIDIA のアクセラレーテッド コンピューティングのリード プロダクト マネージャーであるディオン ハリス (Dion Harris) は、次のように述べています。「今日の科学計算ワークフローは非常に複雑です。膨大なデータセットは移動が非現実的であり、独自の専門ツールを使用する大規模なグローバル チームが関与しています。A100 および H100 システムでの Omniverse の新たなサポートにより、HPC の顧客は、ついに従来のデータ サイロを解き放ち、複雑なシミュレーションおよび可視化パイプラインで相互運用性を実現して、バッチ レンダリング ワークフローで魅力的なビジュアルを生成できるようになります」

Omniverse とハイブリッド クラウドのワークロードを使用することで、科学計算の顧客はレガシーなシミュレーションと可視化のパイプラインを接続して、分散型で完全にインタラクティブなモデルやデータセットとの真のリアルタイム インタラクションを実現できます。アルゴンヌ国立研究所、Lockheed Martin、プリンストン プラズマ物理研究所などの NVIDIA の顧客は、HPC ワークロードに対する Omniverse のメリットをすでに実感しています。

世界の科学リーダーが Omniverse をサポート
アルゴンヌ国立研究所は、将来のデジタル ツインの基盤を開発するための最初のステップとして、A100 を搭載した Polaris スーパーコンピューターで Omniverse を使用してレガシー可視化ツールを接続しています。

アルゴンヌ リーダーシップ コンピューティング ファシリティ (Argonne Leadership Computing Facility) の副研究所所長兼所長であるマイケル パプカ (Michael Papka) 氏は、次のように話しています。「アルゴンヌ国立研究所の可視化ワークフローは、数テラバイトの宇宙論データの処理から工学デバイスのフォトリアルなレンダリングに至るまで、ますます複雑になっています。これらの共同プロジェクトには、高度に専門化されたツールを使用する科学者、エンジニア、アーティストのチームが関与しています。Omniverse は、このような複雑なワークフローを均質化し、確立されたツールの専門知識を維持しながら、デジタル ツインの構築を含む、まったく新しいワークフローの機会を提供します」

プリンストン プラズマ物理学研究所 (PPPL) は、米国エネルギー省のプラズマ物理学および核融合科学の国立研究所であり、NVIDIA Omniverse を使用して、最先端の合成リアルタイム HPC シミュレーターを接続および高速化し、核融合デバイスと制御システムをモデル化し、最終的には新しい商業的に実行可能なクリーン エネルギー源に向けて実験の運用を改善します。

PPPL の主任研究物理学者で、プリンストン大学統計 機械学習センターの客員教員であるウィリアム タン (William Tang) 氏 は、次のように話しています。「クリーン エネルギーを確保することは、研究科学者やエンジニアにとって重要な目標であると同時に、政府機関の主要な目標でもあります。Omniverse 上に構築されたリアルタイム シミュレーション ワークフローを可能にする完全なライブで真にインタラクティブな核融合デバイスの科学的デジタル ツインは、より良い未来のためにクリーン パワーを生成する新しい能力の扉を開きます」

気候研究を加速する NVIDIA の Earth-2 イニシアチブに合わせて、航空宇宙のリーダーである Lockheed Martin は最近、NVIDIA Omniverse の使用を開始して、米国海洋大気庁 (NOAA) の地球環境の状況把握を向上させ、インタラクティブな気候研究パイプラインを開発しています。

Lockheed Martin Space のシニア プログラム マネージャーであるマット ロス (Matt Ross) 氏は、次のように話しています。「Lockheed Martin では、政府機関の顧客に重要な任務のための最も明確な現在の状況図と実用的なインテリジェンスを提供するために、定期的にデジタル ツインと人工知能を使用しています。この地球観測デジタル ツイン プロジェクトで NVIDIA と協力してテクノロジの経験を活用できることをうれしく思います。このプロジェクトでは、膨大な量の衛星と地上のセンサー データを融合させて、NOAA に独自の重要なミッションスペースのグローバルな可視化を提供します」

提供について
これらの新機能は、現在、開発者企業 向けに提供されている NVIDIA Omniverse でサポートされています。

NVIDIA Omniverse の詳細については、SC22 特別講演をご覧ください。

NVIDIA について
1993 年の創業以来、NVIDIA (NASDAQ: NVDA) は、アクセラレーテッド コンピューティングのパイオニアとして活動してきました。同社が 1999 年に発明した GPU は、PC ゲーム市場の成長に拍車をかけ、コンピューター グラフィックスを再定義し、現代の AI の時代に火をつけ、メタバースの創造を後押ししています。NVIDIA は現在、データセンター規模の製品を提供するフルスタック コンピューティング企業であり、産業のあり方を大きく変えています。詳細は、こちらのリンクから:https://nvidianews.nvidia.com/